タイヤの寿命について知っておこう

タイヤのすり減りは走り方による

バイクのタイヤは走り方によってすり減り方が違います。
というのも、バイクに彫られているパターンという溝がスリップ止めなどの役目を果たしているため、走りが安定するのです。
しかし、走行の仕方によっては、このパターンが効かなくなってしまうことで、タイヤがすり減っていきます。

たとえば、でこぼこのない道を一直線に走ると、減ってくるのはタイヤの中心部です。
コーナーが多い場合は、それに沿ってタイヤの隅っこが減っていきます。
こう考えると、街中のまっすぐな道を走る人はタイヤの中心部が減り、ツーリングでコーナーの多い道を走る人は、タイヤの端っこからすり減ります。
また、スポーツタイプのバイクに場合、パターンが浅いので、すり減り方が他のタイプのバイクに比べて速いです。

このようなことからわかるように、走り方やバイクのタイプによって、タイヤの寿命が変わります。
なので、タイヤ交換を教えてくれるスリップサインを意識しておきましょう。

法令で溝の高さが1.6mmになったバイクは、タイヤ交換しなければいけないとなっています。
それがわかりやすいように、タイヤメーカーは溝の高さが1.6mmの部分にスリップサインのマークを埋め込みました。
タイヤの△の方向にまっすぐチェックするとわかるので、日頃から見落とさないようにしましょう。

材質劣化の可能性

タイヤは天然ゴムなので、そのまま放っておけば、乾いてひび割れが発生し、固くなるのです。
そして太陽を含む紫外線に当たっても、劣化は早まります。
このようにタイヤは全く走行なしでも、自然の劣化で寿命になる場合があるのです。
これは経年劣化というものですが、見てチェックするのが一番でしょう。

チェックのしかたですが、タイヤの側面に記載されているアルファベットや数字を見ましょう。
Xから始まって数字が4桁ある記号を探します。
数字の左側2桁は週を表し、右2桁は製造年です。

たとえば、「X1014」であれば2014年の10週目である3月に作られたタイヤであることがわかります。
チェックしたのが2020年の3月であれば、作られてから6年ということです。

さらにタイヤのひび割れがあるかどうか見るのですが、もしあれば劣化が進んでいます。
そして、弾力があるかどうかも見てみましょう。
触ってみて、跳ね返るような触り心地でなければ、さらに劣化が激しいということです。

タイヤのメンテナンスは保管場所が大事

タイヤの劣化を防ぐためには、日頃から、バイクの保管場所に気を付けるだけでも違います。
直射日光に当てないように、ガレージのある場所に置くとよいのですが、そういう場所がないという場合はUVカットのカバーを掛けましょう。
そして、熱から守ることも大事です。
暑い夏場に外に置きっぱなしは良くないので、ホームセンターなどで買った断熱シートを敷いておいてください。